きのコラム
>第9話
第9話 シメジという名の
きのこ
はない??
秋、
マツタケ
のあとに赤松林やこならの木の根元に群がって生え、地面を占領してしまうので『占地』(しめじ)と書きます。また『湿地』(しめじ)とも書きますが、こちらは湿った所から出る茸(タケ)ということで、シメイズ(湿出)がなまってシメジになったということです。
いずれにしても、「匂い松茸、味しめじ」の言葉が語るように味が良いので、食卓でもパスタや炒め物、鍋物などに幅広く利用されていますが、実はシメジというと、本当は「ほんしめじ」のことを指し、店頭でシメジとして売られているシメジは「ぶなしめじ」や、栽培した「ひらたけ」という種類です。
「
ほんしめじ
」はマツタケと同じく菌根類といって、木の根と共生しているため人工栽培はむずかしく、一般にはほとんど出回りません。
店頭で「シメジ」の名で販売されているものは、まず、ひらたけをびん栽培して若いうちに出荷したもの。産地名をつけて「○○シメジ」というシールを貼ってパック入りにします。
もう一つは「
ぶなしめじ
」で、最近まで「本しめじ」として市場に出ていましたが、学術的にはまったくの別種なので、現在では「本しめじ」と書いても必ず「ぶなしめじ」と正式名が併記されるようになっています。
「ぶなしめじ」はその名のとおり、主にブナの木に生えることからその名がつきました。東アジアと北アメリカの温帯に分布する
きのこ
です。学名は「Hypsizigus marmoreus」(ヒプシジガス マルモレウス)といいます。「Marmoreus」(マルモレウス)とはラテン語で、意味は「大理石模様」のこと。ぶなしめじの傘表面の模様が大理石に似ているということでつけられた学名です。ちなみに英名は「Buna-shimeji」(ぶなしめじ)なんだそうですよ。
ということは、「匂い松茸、味しめじ」といっても、ほとんど本物の「ほんしめじ」の味を知らないということになってしまいますし、実は「シメジ」という名前のきのこも存在しないということなってしまいますね。
まっ、むずかしいことはさておき、「ぶなしめじ」もまろやかでクセがなく、豊かな風味と歯切れのよさは充分堪能できます。軸が太くて短いもの、傘が黒褐色で濃いものを選んで下さい。
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